ときありも blog

~無気力な三十路公務員の雑記ブログ~

夜に駆ける YOASOBI小説集 を読んで

 

おすすめ度:★★★★★

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 自分は、音楽に疎いため恥ずかしながらYOASOBIの存在すら知らなかった。ドライブ中に聞く音楽が10年以上前の音楽ばかりであったため、彼女からSpotifyを勧められYOASOBIと出会う。だが、その当時はYOASOBIが小説をモチーフに音楽を作っているとは知らず、単純にいい歌だなと思いながら聞いていたのだが、書店に行った際に彼女からあの曲は小説を歌にしているんだということを聞き、興味を持ったため購入するに至った。

 YOASOBIについて調べていくうちに、youtubeにもPVを上げていることを知り、小説毎に音楽、PVの両方を聞きながら、見ながら小説を楽しむことができた。

 

【夜に駆ける(タナトスの誘惑)】

 初めて夜に駆けるを聴いたときは、アップテンポないい曲だな、人気がある理由が分かるなと思いました。その後、タナトスの誘惑を読んで、夜に駆けるに抱いていたイメージがかなり変わった。曲だけ聴いていただけでは全く想像していなかった話で曲が作られている。しかし、しっかりと小説の内容が反映されていて、Ayaseさんの才能に惚れました(笑)。

 話の内容としては、かなり衝撃的。男性はタナトスに憧れていた?のかとも読み取れる。何度か繰り返すうちに本音が出て、男性と女性は夜に駆けていったのかなと。語彙力の乏しい自分には大した感想が書けないが、一度小説を読んで、PVを見てから再度曲を聴いてほしいと心から思えるほどに感銘を受けました。

 

【あの夢をなぞって(夢と雫と星の花)】

 小説は、「予知夢」に関係する恋愛話。少年・少女の淡い恋愛が描かれていて、曲にも絶妙に反映されている。予知夢を実現させるため、周りの人に協力してもらいながら、予知夢実現のために奔走する彼。その懸命さを微笑ましく感じながら読み進めることができた。この曲も小説の反映度合いが素晴らしく感動的。

 

【たぶん(たぶん)】

 小説を読んで一番最初に思ったことは、「酷い彼氏だな。」と。自分の中では、この小説・曲が一番のお気に入り。この曲は、たぶん・きっとのように曖昧な表現が多く使われている印象。あまり受け入れたくない気持ちがこの表現を生んでいるのかなと解釈しました。彼女自身は、別れたことの切り替えがまだ出来ていない状況の中、彼氏が突然部屋に入って部屋の模様替えを行っています。彼女は寝ている最中で、彼が戻ってきたかどうか確認したい気持ちと確認できない気持ちの狭間で自分なりに戦っている様子が伺えます。別れた理由についても、「たぶん」どっちのせいでもないと曖昧な表現を用いています。このようにたぶん・きっとと曖昧な表現がより切なさを醸し出しています。

 曲にも、曖昧な表現が用いられており小説の切なさを綺麗に表現されているなと思いました。

 

 その他にも【アンコール(世界の終わりと、さよならのうた)】、【ハルジオン(それでも、ハッピーエンド)】が収録されています。本記事では、この2曲についての感想は省略しますが、この2曲についてもAyaseさんの凄さは存分に発揮されていたと感じました。

 

【総括】

 自分が感動した物について人に紹介することが苦手な自分(苦手克服のための本ブログです)ですが、思わず母に紹介してしまいました。母も本を読んでみて、非常に読みやすいし、曲もしっかりと小説を反映させているとAyaseさんの才能に感動していました。

 まだ、読了した本は少ないですが、現時点で1番人に紹介したい本です。もちろん併せてYOASOBIの曲を聴いてほしいですし、youtube等でPVも観て欲しいなと思っています。

 この本きっかけで、YOASOBIのファンになりこれからも応援したいと思います。