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~無気力な三十路公務員の雑記ブログ~

【書評】「采配」(著:落合博満元中日ドラゴンズ監督)を読んで

 本記事は、中日ドラゴンズ元監督である落合博満氏の著書「采配」についてレビューします。

 

 

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落合博満氏とは

秋田県出身の元プロ野球選手。元プロ野球監督。

 

ドラフト3位でロッテオリオンズに入団。

現役時代は、81年の首位打者を皮切りに数々の打撃タイトルを獲得。

82年には、史上最年少(28歳)で三冠王獲得し、85年、86年にも獲得。

史上初の3度目、2年連続の三冠王獲得となる。

98年に現役引退。

 

現役時代の通算成績は、

打率:.311

安打数:2371安打

本塁打:510本塁打

打点:1564打点

とどれもが素晴らしい成績を残す。

 

 

2004年に中日ドラゴンズの監督に就任すると、

「就任1年目から1年間の解雇・トレードの凍結」

「1,2軍を振り分けないキャンプの実施」

「キャンプ初日からの紅白戦実施」

などオレ流采配と呼ばれる采配で就任1年目からいきなりのリーグ優勝。

2007年には、53年ぶりの日本一に導くなど、就任8年間で4度のリーグ優勝、1度の日本一。8年間1度もAクラス入りを逃さないなど、常勝チームを作り上げた。

 

 

本の内容

中日ドラゴンズで監督を勤めた8年間の経験を基に書かれている。

野球人「落合博満」の語り口となった自己啓発本である。

 

第1章 「自分で育つ人」になる

 

タイトルのとおり「人が育つ」ためにはどうするのかが書かれています。

「育てる」のではなく、「自分で育つ」には。というような内容です。

 

若者に対する見方や、育つ段階での意識について監督という管理職の立場として書かれています。

 

第2章 勝つということ

試合に勝つためには。ということが書かれています。

物議を醸した日本シリーズの山井選手交代劇などについても書かれています。

 

監督が勝利こそが最大のファンサービスというように勝利に拘った様子が見て取れる内容となっています。

 

第3章 どうやって才能を育て、伸ばすか

才能の伸ばし方について。

管理職の方には、この章が最も読んでもらいたいと思う内容でした。

 

監督が考える選手に対する接し方や考え方についての内容。

才能を伸ばしてあげるうえで最も重要なことではないかと思う内容でした。

自分もこのような上司に出会いたいと思う内容であったと思います。

 

第4章 本物のリーダーとは

 

監督が考える「リーダー」について。

人の上に立つ者としてどのようにあるべきなのかが書かれています。

 

第5章 常勝チームの作り方

中日ドラゴンズのエピソードが中心となっています。

当時のドラゴンズを思い出しながら読むとより一層楽しく読むことができるのではないでしょうか。

 

当時の裏側が書かれていたりして野球ファンにとっては非常に面白い章でした。

 

第6章 次世代リーダーの見つけ方、育て方

次の世代のリーダーを見つけることについて。

プロ野球のみではなく、一般企業においても重要な考え方であると思います。

 

感想

プロ野球が好き」「中日ドラゴンズが好き」という理由から本書を手に取りました。

 

TOTALで考えると、野球ファンが読む本というよりは自己啓発」したい人が読むべき本であると感じました。

もちろん自分のような野球ファンが読んでも非常に勉強にもなるし、面白く読める本であると思います。

 

監督時代に経験した本でもあるので、一般企業の管理職の人たちには是非とも読んで頂きたい本であると思います。

 

現在の社会では、団塊の世代の定年を機に人を育てなければならない時代が来ていると思います。

そのようなときだからこそ、管理職の立場の方には本書を読んで、実際に育てることに成功した経験談を参考に後継者を育てていってほしいと感じました。

 

自分の上司が落合監督のような方であれば、厳しいとは思うけど一生懸命に取り組み自分自身が成長できるようになっていくのではないかと思う内容の本でした。

 

みなさまにも読んで頂きたい内容であると思います。