ときありも blog

~無気力な三十路公務員の雑記ブログ~

【読書感想文】「未来」(著:湊かなえ)を読んで

おすすめ度:★★★★★

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【はじめに】

 ネタバレにはならないように留意するが、ネタバレの可能性があるのでご容赦ください。

 

 

【本との出会い】

 最近、読書にはまっている自分はよく書店に行く。ある日、彼女と書店に行ったときに彼女から湊かなえさんの本を勧められた。彼女は、「告白」以来湊かなえさんの本が好きらしい。色々と話を聞く中で、自分も興味が湧いたので「未来」を購入することにした。また、映画「告白」についても、Amazonプライム等で観るように指示された(笑)。

 

 

【本の感想】

 全体を通した感想は、様々な社会問題(特に家族の姿)について考えさせられる内容であった。自分は家族の話についてのこととなると涙もろくなってしまう節があるが、本書についても涙なしでは読み進めることができなかった。

 告白の映画を見て感じたことだが、湊かなえさんは同じシチュエーションの中で多数の登場人物の心理・出来事の表現がある。この本においても、そのような内容になっており、読み進めれば読み進めるほど物語に引き込まれていく感じ。気付けばあっという間に最後まで読んでいた。

 

 章子のエピソードでは、小学生の章子が未来の章子に宛てて書く手紙を基に話が進められる。小学生の手紙ということもあり、所々で敢えて平仮名が使われていたりと小学生の感じが再現されている。それもまた、物語に引き込まれていく要素であった。

 

 今回の物語は全体的に残酷。親に恵まれなかった子供たちのストーリーで、子供たち自身で耐えるための逃げ道や自己への諦めなどが表現されている。自分自身は親に恵まれて育ったため、現実に起こりうる出来事だとはなかなか思えない程の内容であったが、あとがきに記されていたとおり、7人に1人の子供が貧困状態にあるのだそう。自分のクラスメイトでも4,5人は居たということなのだろうか。なかなか想像がつかない。そんな自分にとって、この本は現在の社会に対して考え方が変わる本であったと思う。これだけ話に引き込まれたからこそ、そのように感じることができたと思っている。まさか小説でこのような考え方になるとは読む前は全く想像していなかった。

 社会問題を取り上げている小説を今後も読んでみたいと心から思えたし、読んでいこうと思っている。

 

 そんな小説のおすすめがあればだれか教えてください。

 まずは湊かなえさんの本をたくさん読んでいこうかな。