ときありも blog

~無気力な三十路公務員の雑記ブログ~

逮捕されるまで 空白の2年7ヵ月の記録(著者:市橋達也) レビュー

【はじめに】

 自分は最近、読書に目覚めている。週に1冊を目標に、仕事の昼休み中や寝る前を中心に読むようにしている。たまたま実家に帰った時に、大学時代に買った「逮捕されるまで 空白の2年7ヵ月の記録」を見つけたため、久しぶりに読むことにした。以前に読んだ時の内容は全く覚えていなかったため、初めて読む感覚で読み進めることができた。今回は、読んでみて自分が感じた感想を中心に投稿してみる。

 

本書のおすすめ度:★★☆☆☆

 

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【概要】

 市橋達也と聞いて、ピンときた人は多々いるかもしれない。市橋達也は、外国人女性を殺害した後、警察を振り切り2年7ヵ月もの間、逃亡生活を続けていた人物である。本書は、その逃亡生活について、その間に何をしていたか、どこに居たかなどを記している。殺人犯の著書を読むことに対して、否定的な意見を持っている人が多数いることも承知の上だし、被害者のご家族のことを考えると本書を買うことは如何なものかと感じたのも事実である。

 

【感想】

 実際に逃亡した本人が書いているということで興味を湧かせたが、読んでみると感想文のような気がした。

 ~~した。どこどこに向かった。などのように実際に体験したことがつらつらと書かれているだけで、こういう考えのもと行動したといったものがあまりない印象。正直なところ考えが書かれていないので、ニュースを見れば本を読まなくてもいいのかなと思う内容であった。

 また、事件前の話はなく、逃亡をスタートするところからの始まりであり、逃亡しようとしたきっかけといったものは全く書かれていなかったことも残念であった。

 

 自分が読んでみて感じた著者の性格は

  ・事件後においてもプライドは高いまま

  ・感謝の表現の仕方が分からなく捻くれた男

 といった印象。逃亡生活の中で、働いていくなかで人としての成長は多少はあったのかな?という感じもした。

 

【その他】

 著者は逃亡中においても、英語の学習をしていた。逃亡において英語は必要ないと考えてしまうが、その状況下においても学習しているのはどういう心理なのだろうか。捕まった後においても、服役後普通の生活が待っていると感じたから?単純に英語を学ぶことが好きだったから?と様々な考えが浮かぶが真相は分からない。

 ただ、自分は勉強が大嫌いなので勉強しようと思うことが普通に凄いと感じてしまった…。